2015年09月19日

三国志 11巻

北方謙三 三国志 11巻



関羽、張飛を亡くし、生きながらの死を感じている蜀の帝 劉備は、孫権を討つために呉を攻める

亡き張飛の後を継ぎ、陳礼が張飛軍を指揮し、呉攻めの先鋒を務める

張飛軍は強靭な精鋭中の精鋭であり、呉軍を打ち負かしていくが、あと一歩のところで呉の将軍 陸遜の策略にはまり全滅してしまう

それをきっかけに蜀軍は壊滅状態に

陳礼をはじめ、関羽の息子関興、沙摩柯、馬良など、要の人物が大勢死んでいった

劉備はなんとか逃げ延び、趙雲軍と合流

蜀の丞相である孔明は、滅亡寸前の国をなんとか立ち直らせていく

しばらくして劉備は病に伏し、孔明に遺言を残して息を引き取った。息子の劉禅を帝にし、その補佐を孔明がするということに

12巻につづく


魏の曹操に続き、蜀の劉備が散りました。漢王室の再興を誓い合った劉備、関羽、張飛の三兄弟の死により、一つの時代が終わったという感じがします。

夷陵の戦いについて
呉への侵攻の際、蜀の軍師である孔明は、呉攻略の策をもっていましたが、現場にいなかったということで、劉備に建策を出しませんでした。この策が出ていれば、恐らく呉を討てたと思います。陳礼が最後の最後で独断に走り、追撃をしてしまったのが運の尽きですね。

呉の将軍 陸遜は、自国の領土を侵されても攻めることはせず守りを固め、時には撤退して自分達のペースに引き込んだ結果、蜀に勝利できました。守りの姿勢に周囲から臆病者と激しい非難を浴び続ける中、耐えに耐え続け機を狙ったことが勝因に繋がりました。

蜀の呉への侵攻は間違いであったし、劉備自身それは分かっていたことですが、それよりも苦楽を共にしてきた兄弟の仇を討つという、男としてのありようを貫いたことは共感できました。

残りあと2巻!







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Posted by ヨースケ  at 03:05 │Comments(0)

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